10月10日野島の沈み
 子ども達にとって今年最後の3連休は「おくんち」の後日。長崎っ子にとって「くんち」は1年の中で最高に血湧き肉躍る3日間だ。今年は久しぶりにコッコデショが奉納され注目されたが、次男の巧は次の週が6年最後の公式戦とあって、人混みの中に浸り込んで風邪などをもらってきてはいけないので、自粛の年となった。9月は地磯にめいっぱい行ったので、10月は沖磯へ乗り込むことにした。8日のおくんち中日は試合だったので、7日の朝ゆっくりした時間から蚊焼の海斗丸にコロクロにあげて貰い、小振りながらクロの入れ食いと今回本命のミズイカ(4〜600g)も6杯ゲットできた。しかしそれ以上に30オーバーのクロが釣れだしたこと、40アップも数枚出たとのことで悩んだあげく中一日明けての連ちゃん釣行となった。
 さて、9日の釣行。出港は8時半。海斗丸の船長の本業?である網上げの仕事が終わってからとした。帰って来た船からは、でっかい伊勢エビや子どものリコーダーより一回りほどでかいカマスなどがあがっており、蚊焼港にももうすぐカマス軍団が到来するようだ。
 さて、「あげて貰うならどこか・・釣ったことのない瀬に。」と思ったが、思ったより東の風が強く、あがれるところが限られていた。そこで船長が野島の沈みにあがれるよと薦めてくれたので、喜んであげて貰うことにした。瀬に寄っていき、「ここにあがるよ」と巧に告げると、炬燵ほどしか海面から出ていない離れ瀬にびっくり。荷物を上げると身動きもできぬ程窮屈である。しかしこれから下げてくれるので「釣り座は広がるよ。」と教えるとホットした顔で準備にかかる。もうすぐ9時になるので、約半日の釣りになる。とりあえず巧にエギングから薦め、私は撒き餌と二人分の仕掛けを作る。今日はヒロキューの一気浮かせグレSPとアドバンスグレ1ずつとオキアミ2角を使い遠投重視の撒き餌を作る。しっかり遠投が効くように作ってからダイコーA-ONE1号にキザクラの黒魂1.5号を巻いたトーナメントISO2500LBDをセット。フロートはD-FRTZ74-J3、ガンクッションJ6をコンビで使い、ハリスト1.5号を2ヒロとって鬼掛けの浅層グレ6号(速掛)オキアミカラーを結んだタックルを組む。巧には遠投が利くようにと視認性の高さからIDR−MA−0シブをチョイス。最近全層釣法のあたりのおもしろさにはまりつつあり、やや短いが操作のしやすさと細糸が使用できるように3.6mの1号ロッドに同じく黒魂の1.5号を巻いたアルテグラの2000番をセット。徐々にハリスも長くとって、自分なりに仕掛けの返しなども細かく操作するようになってきた。巧には仕掛けがより入れやすいようにカラーストッパーとJクッションJ6との間を20cmほどとってセットした。とりあえず全ての準備をしながらエギングの様子を見ていたがノーバイト。最近ミズイカ釣りでも私より釣果が上の巧だから、あたらなければ近くにはいないのだろう。それではと、できあがったフカセにチェンジする。ここ一体はスズメダイやキンギョなどの餌とりが多く、上手く撒き餌で分離作戦をとらないと釣果に恵まれないことが多いので、巧に撒き餌のコツを伝えて暫く様子を見ていたら、数投目で小振りながら25cmほどのクロをゲット。ここは結構潮切れがいいので、尾長と思いきや口太で、きれいにウキが入って道糸がシュッと走ってのあたりに興奮気味の巧。竿1本半ぐらいのところに入れた仕掛けはゆっくりと右沖に流れながら小気味良い消し込みを見せ、あたり連発である。しかしながらサイズは足の裏平均で、早めにあたってくるのは尾長、餌がとられてるかなぁ~といったタイミングであたってくるのは口太。といった感じでポツリポツリあたってきて退屈しないが、なかなか30アップが出ない。私ももっと沖をと撒き餌が届く範囲で大遠投をしながら少ない撒き餌であわせていたが30を越えない。
 そんな状況が一変したのはお昼を過ぎたころからである。比較的遠投していた巧の仕掛けにボラが群れだして60cmオーバーが釣れた後のこと、同じようにウキの周りに1パイ打った撒き餌にバシャ!っといった感じでしぶきが上がり、巧の軟竿が良型のあたりを捉えた。初め沖に走りかけたが、ドラグ設定の仕掛けをギュンと絞り込んでいる巧のやりとりに、沖への走りをあきらめたのか手前右の方へ突っかけてきた。巧もぎゃん!とリールを巻き込んで対応したが、その後の走りで竿先跳ね上がった。最後の走りは結構半端なく、道糸から飛ばされてしまったのだ。どこか根に触れたのだろう。良型のボラだったのかも?しかし、それも1時間もせずに同じように私の仕掛けを海面でひったくっていったやつで、ボラではないことが判明した。
 同じように竿3本ほどに遠投して追い撒き餌を打った仕掛けにボラが反応したかと思うと、海面でバシャリ仕掛けがひったくられた。重量感たっぷりの引きに、「ボラが食っちまった・・でもまぁこれで巧の1匹とあわせて船頭さんが喜ぶな。(今のボラは卵巣がたっぷり詰まっていてからすみを作るそうだ)」と思って丁寧にやりとりにかかる。暫く沖を目指した獲物はやがて巧と同じやつのように手前に突っかかってきた。「はは〜んたくみのやつと同じじゃん。」と思っていると、思った通り更なる反撃がきた。
 予想が付いていたので何とかロッドワークでいなして巻き込んでいくと、ウキが見えてきたので、「これでとれたかな?」と思ったが魚体をみてびっくり。これが何とでっかいボラ・・ではなくて、すらりと切れ込んだシロっぽい尾びれと、ブルーの魚体は軽く40cmを越えていそうな尾長のシルエット。「こいつはいかん!飲み込まれとったら一発や〜」とびびったのを見すこされたように左の沈みのと間の水道部へ突っ込んだ。こいつは如何〜!と思ったが、思った以上にその後の反撃はすごく、走りが止まるどころか、それ以上に突っ込まれて道糸から飛ばされてしまった。姿が見えただけにバラしたショックは大きかったがこれから良い時間帯になるので、気持ちを切り替えもう1発に期待することにし、仕掛けをしっかり確認して作り直す。
 バラシの後だけに暫くあたってこないかと思われたが、その後もポツリポツリと釣れ続け、さらに下げ止まりが近づくにつれ少しずつサイズアップし時折30を越えるようになった。また、活性も高くなり仕掛けが馴染んだ心には道糸が走るあたりが連発し巧も大喜び。最大で30~32までを数匹ゲットした。更に最大35UPもゲットしたが、巧に持たせて写真を撮ろうとしたときに、両手で支えなかったために、ころころポチャンとリリースしなさった。
 私にも同サイズのクロがおもしろいようにあたってきたが、巧より少し沖目に投入し、馴染んで暫くたってあたってくるのが地グロで30cmクラス。撒き餌と同調させていくと早い段階であたってくるのがちょいと小さめで足の裏クラスの尾長が中心。撒き餌にバシャリと出たデカグロがもう一度でやしないかと期待したが。その後のチャンスはもらえなかった。上げ潮に入って左の沈み方向に潮が行けばまたチャンスがあると思っていたが左流れの潮はほんの少し動いただけで期待には応えてくれなかった。しかし上げの時間帯にもポツリポツリと釣れ続け二人で50枚は釣っただろうか、その中でも30前後のクラスを20枚ほどキープして納竿とした。この日は野島のハナレにのった方が40UPをゲットされておりバラシもあったとのこと。どちらも下げ止まり付近であたってきたらしいが、ウノセでも同様に数発バラシがあったようで、今年は蚊焼近辺もクロ好調のようで楽しみである。次回は40アップにリベンジだ!

 23日・・本当は22日に蚊焼にリベンジしようと計画していたが強風で時化たために釣行中止。23日には三ツ瀬に行く予定を立てていたので田中会長と二人でワンドに上礁した。今日はヒラス20本とクロ10枚を予定していた。朝マヅメの1投目いきなり道糸が走って手に汗握る。どっきりしながらあわせを入れしゃにむにリールを巻き上げ何とか秒殺。2キロ弱ながら嬉しい1尾となった。この調子じゃ予定どおりかと思われたがその後あたるのはバリばかり。細仕掛けに変えて何とか1枚キロ弱の尾長をゲットしたがこの後どうしても魚を追加することができずに納竿の時間となった。それでもキリ瀬、コブ瀬、龍神などクロ・ヒラスと竿が曲がり続け、田中会長と供に、次回の釣行にリベンジを誓ったのであった。そういえば、リベンジするところが多くなって困ってしまう今日この頃であった。ちなみに数年ぶりに釣って帰ったこのヒラスは刺身、カマ焼き、煮付けなどになって食卓を賑わせたが家族に好評だったのは細かく叩いて卵の黄身1と刺身醤油で混ぜ、ネギ、刻みのりをたっぷりぶっかけて温かいシロごはんにかけたやつで、次の日は尾長も同様のどんぶりになったが暫くはこの調理が我が家のスタンダードになりそうだ。
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