3月27日式見神楽の離れ  
 今年はサクラの開花が早いということだが、ゆっくりと花を愛でる暇もなく年度末の仕事を期限までにやり終え3日間の休みを取った。忙しいといいつつも鬼掛けの大会で佐世保にチヌ釣りに出かけ、その次の週には5年ぶりぐらいに男女群島で夢を見てきたのだが、休みとは言えなかなか明日の仕事のことが頭から離れない釣行だった。しかしこの時期の数日だけは、全てを忘れてのんびりできるのである。さて、明日は雨の予報だし、ゆっくり寝たいのでのんびり行くかぁ!と思っていたが式見の「いそかぜ」木村船長に電話を入れると「のぼりが入っているよ」ということなのでかなり睡眠不足だが心の静養をしに行くことに。雨で平日のため一人の釣行だけど、まぁいいか。しかし寝不足の割に楽しみだったのか、はたまた久ぶりにのんびりとした釣りのためか早く目が醒め、港にも1時間も早く着いてしまった。でも雨。
 それでも程なく他の釣り人がちらほらやってきた。こんな雨の中でもみんな好きなんだなぁと思いながら乗船。4人は釣れだした真鯛を狙ってやって来たルアーマンで福田鼻へ。後フカセの客が一人神楽の穴ん前に降り、昨日電話で真鯛の話をしたからか、何も言っていないのに私は神楽のハナレにおろされた。乗船する前にフカセをしに来られた方に「平山さんですよね~春秋読んでますよ~。」と声かけられ恥ずかしかったが、その方に話を聞くと、もうクロは終わりチヌが白瀬でぼちぼちとのこと。
 ここは以前キロオーバーのミズイカを入れ食いさせたところで、今日も餌木は持って来ているが、まずは朝まずめの真鯛イサキを狙うので、ぼちぼちと準備する。何となく釣りに行きたいと思ってOGAWA釣り具で撒き餌だけ前日に買ってきているが混ぜていない。とりあえず生1枚に真鯛とチヌ用の撒き餌をブレンドして半日分の撒き餌を作る。後、ボイルをもう一つのバッカンに入れ水につけておく。できたところで仕掛けの準備だ。バラシばっかりということなので、デカバンに敬意を払い、ダイコーの釣技2号にKIZAKURA全層セミフロート3号を巻いたトーナメントISO2500LBD、ハリスはアグレ5号に鬼掛け夜尾長の12号を結ぶ。ウキはKIZAKURAから新しくリリースされたアクセル000をガンクッションの5jとクッション水中の5jをセット。はじめメガフロートの4号が巻かれたスプールをセットしようかと思ったがまぁなんとかなるか。
 ハナレのクロは穴ん前の水道を狙うらしいが、ここは神楽をかすめる潮が平瀬側に伸びていく。上げ下げの方向は分からないが、何とかなるか。10時頃までは上げの潮だが、暫く平瀬側にいい潮が行ったが、それもほんの一時で、1日はっきりしない潮がぐねぐね流れた。
 さて、朝マヅメの1発を狙って釣り開始。竿3本ほど先を神楽からの潮が行っているようで、仕掛けを作りながらそこに撒き餌を入れていたが、釣り始めて2投目、ぱらりぱらりとスプール道糸が出ていい感じと思っていると、バラバラバラ〜ッと力一杯スピードを増したじゃないですか。やったね!「よっしゃ〜いるじゃん」とひとりぶつぶついいながらベールを戻し竿を立てるとぐーんと乗ってきた。残念ながら真鯛のあたりではなかったけど、良型のイサキのようで2号竿を気持ちよく曲げる。イサキは口切れするし、特に2号竿だと危険なので、優しくやりとりして寄ってきたのは案の定イサキだ。太仕掛けだが大好きなイサキだけに大事にタモ入れ。40cmにはほんのちょっと足りなかったけど満足GET!。さぁいきなりの連ちゃんモードか~っとその数投目にもバラバラ〜っと道糸が走ったが残念ながら針がかかりせず。三ツ瀬でもたまにあるのだが、喰い渋っているときや数が少ないときは時々こうなる。いい感じなんだけどなぁ~。
 三ツ瀬ほど潮は行かないがまだ潮は動いているので辛抱強く打ち返しているとついにそのときがやってきた。先ほどとは明らかに違う暴力的なバラバラ感。こいつが真鯛のあたりだ。体制を整えてベールを起こしてロッドを立てるとギュイーンとのってきた.結構深棚であたってきたので、あんまり走らせると瀬ズレが怖い。ぎゅっとロッドとレバーを握りしめ、のされそうになるのを我慢して何とか最初の走りを耐える。そしてロッドを寝かせて頭を横に向けさせようとしたらフッと軽くなってしまった。しまった〜やっちまった。 回収すると何と道糸から切れていた。どこか傷が入っていたのか、瀬に触れたのだろうか。それにしても手応えからしてデカバンだっただけに残念。まぁいつもの事なので、気持ちを入れ替え、道糸を確かめてて次を狙う。しかし仕掛けを作り直して釣り座に戻るとさっきまでのような潮が動かなくなっていた.潮止まり前の1発だったのだろう。上潮は流れるが底潮は流れないという状況に。さらに潮が動かないせいでウキも2連発ロストで嫌になった。しかし我慢して打ち返していると、じわりじわりと潮が動き出した。これからか~と思っていたら穂先をギューンと持って行かれた。ちょい慌てたが何とか針がかり。やけに重量感はあるが引かない。寄せてくると、なんとさっきのイサキと同サイズの馬面に一人で大笑い。しかもまたもや潮が動かなくなり3回目のウキロスト。道糸に対してハリスが太いので根がかりするとこうなるのでしょうがないのだが、仕掛けを作り直して我慢していると穂先がククッと引き込まれた。これは乗らず餌だけが取られた。チヌか何かあたっているようだが、さっきハリスを4号に落としたとはいえ、チヌ釣りには仕掛けが太いから食い込みが悪いのだろう。ウキをdear-Gの00に変え、何度かまた打ち返しながら道糸と穂先の動きに注意を払っているとコツコツッと来たのでそっと竿先で道糸を張ってやると、クククッっと穂先を押さえ込んできた。やったね!ロッドを立てるとずっしりとした重量感。真鯛ではないようだが結構でかい。なかなか寄ってこないし、さっきバラしているのでここでバラしてしまったら目もあてられない。リールも負けないので、じわりと溜めているとチヌ特有の首をコツコツ振るのが分かる。そうと分かれば仕掛けも太いのでじっくりと引きを楽しむ。あがってきたチヌは、上げてみると48.5cmのプリぷりのチヌだった。これがこの前の大会で出てればねぇ~。
 真鯛狙いで撒き餌をどか撒きしていて潮が動かないので、たまった撒き餌にチヌが寄ってきたのだろう。そうと分かればと仕掛けをロイヤルスーパーリミティッドの1号に変える。道糸はメガフロートの1.75号を巻いたスプールをバッグに入れていたが、ハリスが2.5号までしかない。まぁさっきの4号からしたらましか。ウキもアクセルの0シブにチェンジし、カラーストッパーの下にJクッションの3Jをセット。ハリは鬼掛けのタナ探りチヌ4にして釣り再開。潮は若干左から右のようなので、正面ほんの左から入れ込んでいく。ところが、2本半ぐらいのところになるほど浮き止めを付けてはいるがまだ馴染んでないはずなのにウキがじわじわ入っていく。もしかして1投目からあたり?そのままウキが加速していったかのようだったので、ロッドを立てるとギュ〜ンと乗ってきた。うほほっ狙い大正解!これまた良型のようだが、やはり1号竿だと魚のサイズが分かり易い。さっきより重量感たっぷり。それでも道糸もハリスも相手がチヌであれば問題ない。慌てずじっくり引きを楽しむ。じっくりと引きを楽しんでいるとそのうちにじわりじわりと浮いてきた。こいつはさっきのより重量がありそうで、タモがずっしりと重たい。手尺で計ると50ぐらいありそうだ(帰宅後の計測で50cm2.2kgだった)。狙い澄ました1匹に大満足。「こんな簡単にあたるんだったらきっともう少しいるな。」と思ったら全くあたりが無くなった。潮がふらふらし出したのが原因かも知れないが、エサが残ってくるわ、残ってきたエサは冷たいわ。まぁこれだけ釣れればおいらも満足なんだが、餌がまだあるし5時頃まで釣ればもう1匹ぐらい狙えるだろう。しかし、そうはうまくいかないようで、穴ん前の客さんを渡船が迎えにきたので、5時に迎えにきてくれるように船長に頼んでもらえるように頼む。(実はスマホの電池が急激に低下し、昨晩満タンにしていたにもかかわらず朝の8時の段階で残9%になっていたため電源offにしたのだ。) ところがそのお客を迎えにきた船が、ぐるりと私の前まで来て、「6時半に迎えに来るから、それまで釣っとかんね!」だって。
 これでまき餌の仕様配分を変えなければいけなくなった。早く帰りたいのにと思いながらせっかく船長が釣行時間を延ばしてくれたからと頑張ったが、5時を過ぎてもあたらず。やっぱり早く迎えに来てくれ〜と思っていると、変えたばかりの礁0シブが、するするするっとしもって行く.吸い込んでいく潮かなぁ?とは思ったがそっと穂先で利いてみると穂先がきゅきゅきゅ〜んと持って行かれた。ロッドを立てるとしっかり乗った。「きっと本日最後の魚やね〜、やっときたばい。」と思いながら大事にやりとり。これもなかなかのサイズで上がってこない。糸鳴りがキ〜ンと気持ち良い。何度か突っ込もうとするがロッドワークでいなして溜めていると少しずつ浮いてきた。 潮が満ちてきているのでタモ入れが楽になった。最後の1尾は47cmと一番小さかったが、1尾目よりおデブちゃんだった。まぁばらしはあったがこれだけ釣れれば上出来か。次はバラしたやつをやっつけなくちゃ~と思いながら磯の清掃をして迎えの船を待った。
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