7月27〜28日上五島黒母瀬のハナレ
 みなさん残暑お見舞い申し上げます。今年の夏も暑かったですねー。もうこの稿が出る頃には夏もあと僅か,BIGな釣
果やたくさん夏の思い出はできたでしょうか。今年の夏はなかなか石鯛釣りに行けず,近場のチヌ釣りも今ひとつの釣
果でした。これからもう少しするとクロや青物などいいシーズンに入りますが、まだまだ残暑で夜釣りがメインのようで
す。熱中症に気をつけ楽しい釣りをして下さいね。
 さて、梅雨グロシーズンも終わってしまうと上五島の夜釣りに行きたくなるのですが,ちょうど釣友の原さん(本誌執筆
者)から「野崎に夜釣りに行くけど行きませんか〜」とお誘いがありました。日程を見るとバッチリあいていたので即食い
付きました。一人じゃ淋しいので釣友の柴原君(本誌執筆者)を誘いましたが行けないとのこと、残念!今回お世話にな
るのは、平戸の西浜にある浜本釣りセンター。一度白瀬釣行の折お世話になったのですが、一人で行くのは初です。
一人で4時間のドライブは淋しいものがありましたが、夕方7時出航なのでいつもとは違って明るいドライブです。港に
着くともうひと組のグループの方々は荷物の積み込みをしていたので、原さん達の到着を待って早速の出航となりまし
た。
 アクアライナーは30分も走ると、あっという間に黒母瀬に到着。西浜からは近いですねー。先ほどの3名のグループ
が本島にあがられました。ハナレもここのところ好調で先日も入れ食いだったらしく、原さんが「平山さんのってみる?」
と勧めてくれたので初上陸となりました。ポイントは夜が裏、日中は前と教えてもらったので、荷物を整理して早速見に
行きます。裏は底が見えていて、表は結構深そうです。表も真鯛や尾長の雰囲気がぷんぷんして良さそうですが、今日
は向かい風で波もガチャガチャしているので釣りにくいのは間違い有りません。とりあえず釣り座と海底の様子を覚え
ておきます。餌のボイルを半分海水につけ、仕掛けの準備です。暗くなると面倒なので、別図のような日中の道具と夜
の道具を一度に組みます。
 ボイルはほんの少ししか溶けていなかったのですが、時間もほとんど無いので溶けている分を底から掬いながら早速
釣り開始です。潮はじわりと左の本島へ向かって流れているので、撒き餌が効いていたら尾長か真鯛がばりばりーっと
道糸を引きずり出すはずです。1投目、2投目は餌が残ってきました。.そして3投目。仕掛けを投入し少し引き戻し、仕
掛けの張りに気をつけながら流していると、5m程流したところでGTR the Night LL2B
のケミホタルの灯りがじわりと漆黒の海の中へ。穂先で聞いてみるとコツコツッときたのでロッドを立てると、グイッとの
ってきました。結構な重量感でしたがこちらは太仕掛け。2号竿の相手ではなく難なく浮いてきたのですが、ぶり揚げに
はちょいと無理そうなので大事にタモ入れです。しかしあげてみてビックリ!50cm(朝方検量したら49cmありました)
近いクロです。とりあえず水たまりに生かしておいて、その間に鬼掛けの活かしバッカンを準備します。あと1時間でも
早く着いていればなぁと思ったのですが、この1匹で夕まづめ終了となりました。残念!
 今日は月が明るいはずなのですが、雲が厚く風が強く少し不気味です。ホントは灯りは厳禁と言われますが一人で淋
しいので、とりあえず燃費のよいLEDランタンを1つ,荷物の傍に付けっぱなしにして釣り開始です。後はラジオでもあれ
ば少しは淋しくなんですけどねー。
 さて、夜釣り開始。釣り座はいくつもあるのですが、結構な波が上がっているのと、今日は結構潮があがってくるの
で、右から3つ目の釣り座から釣りはじめます。表も良い雰囲気なのですが,原さんが「ポイントは裏よ!」と教えてくれ
たのと、表は風がまっぽしな向かい風なので素直に裏に釣り座をかまえます。釣れなかったら表に行けばいいですから
ね。
 さて、撒き餌をぱらりパラリと足下に入れながら、セオリー通り瀬際から釣りスタートです。タナ取りは明るいうちにや
っておいたのですが、裏一体の瀬際周りはほぼ1ヒロ半程。しばらくは餌もそのまま残ってきていたのですが、最初に
やってきたのは25cmクラスの良型アラカブ。この後、このサイズが4匹揃っていいお土産になりました。次はでっかい
オジサンでびっくり。その後は暫く沈黙の海です。あまりに餌が残るのでいろいろ探っていたら瀬際から竿1本程離れた
ところであたりです。スパッとキザクラのNFStickM3号が海中に突き刺さって30cm程のイサキがあがってきました。こ
れは平島みたいにイサキの群れが入ってきたかなぁ?と思ったけど、また沈黙。はぐれイサキのようです。
 「クロはおらんのか?こりゃ表を釣らんといけんのかなぁ」と考えていたら、私の迷い(?)が天に通じたのかウキがじ
わじわーっと入って35cm程の地グロがきました。夜釣りにしてはちいサイズなのですが、とりあえず本命がきたので、
少し気合いが復活です。「やはり瀬際より離れたところがポイントかなぁ?」と思っていたところへ原さんから電話です。
原さんの話でも「瀬際じゃなくて、沖がポイントみたいよ。前回沖で入れ食い下らしいですよ。」だって、やっぱりね。それ
から野崎の様子を聞いていたらウキが勢いよく消し込みました。
 「はらさ〜んあたった〜」と言いながら合わせを入れます。ベールをオープンにしていたのであたふたしたのですがし
っかりのったようです。スマホをとりあえず胸ポケットへしまいチャックをしっかり閉めてやりとり開始。落としたら大変で
すもんねー。グイグイ沖に走るので、もしかして中型の真鯛かもしれないと期待がふくらみます。しかもこちらは太仕掛
けなので、グイっとロッドでためると走りも止まって相手は右往左往。次第に寄せてきたのですが、あいても然るもの寄
せられても右に左に走り回ります。左右の瀬にだけ気をつけてグイッグイッとリールで巻き取って浮かせ、うっすら月明
かりを頼りにタモ入れも無事成功です。浮かしてタモ入れの時に真鯛では無いなぁと何となくわかったのですが、デカグ
ロでしょうか。50オーバーの尾長ちゃんかな?と思ってよく見るとイズスミちゃんでした。なぁんだがっかり。やっぱりね
ー。
 その後粘って打ち返し40オーバーのクロがあたったのはやはり竿2本程沖に遠投してからです。ふらふらした潮が、
じわりと右に流れたときにあたってきました。45cmタモ枠ぴっちりのきれいな地グロで、やはり沖目が狙いが正解のよ
うです。ポイントもわかってきてこれからというところでしたが、左のワレから潮がふきあがってきて時折潮を被るように
なってきました。やむをえずもう一つ右の釣り座に移動することにしました。ところがこの移動が大正解で、ポツリポツリ
と良型のクロが当たり出したのです。しかも瀬際ではなく、ポイントは15m程沖に遠投したあたりです。
 さっきまでのあたりの遠さが嘘のように、じわ〜っとウキが引き込まれてそのままのってきたり、ずばっと消し込んだり
で賑やかになりました。ほとんどが本命のあたりで,時折足の裏クラスがまじるものの下げの潮が動き出すと、本島と
の水道の潮が沖へグイグイと払い出し、魚の動きも活発になったのでしょう。あたってくるのはどれも45オーバーのグ
ッドサイズです。
いつもなら1時を過ぎる頃にはあたりも遠のき、ロッドを胸に睡魔が襲ってくるのですが,日付を跨ぐ頃には釣果もふた
桁を超していました。ちょうど釣り座の後ろに水たまりがあり、足の裏サイズのクロを泳がせていたのですが、活かして
おいても大丈夫のようなので、それ以後釣れた物を全部放り込んでいたのです。しかしさすがにふた桁を超えたあたり
で酸欠になってきたのか元気がなくなったので、締めてクーラーへ。活かしバッカンにも4匹入れるとちょいと窮屈そうだ
し,高潮対策に一番高いところに置いていたので、水替えも大変なのです。ここまで釣れるとは思わなかったので、35
Lのクーラーにはたっぷりの氷と飲み物でクーラーが飽和状態になっています。食べ物の半分は腹に入れ、それでも入
らないの物をクーラーの外へ。これだったらもう一つ大きいクーラーにするんでした。 一息ついたところで釣り再開。2
時を周り、潮もだいぶ引いてきたのですが、ポツリポツリとあたりは続きます。ただ,ウキが入ってもさっきまでの元気の
良いあたりではなく、素バリを引くようになってきました。餌取りかと思ったのですが,そっとロッドで聞いてみるとコツコ
ツッときて、グイッと合わせると良型のクロでした。ここで真鯛の1発かデカ尾長がほしいなぁと贅沢な考えが頭の中を
よぎるのですが、3時45分頃にあたってきた48cmのクロを機に表の釣り座に移動をすることにしました。風が結構強
いのですが、潮が下がってきて波は上がってこないようなので、表でも何とかなりそうです。とりあえず4ヒロのタナから
スタートしたら1投目にスーッと入って小降りのアカハタがあがってきました。足下の張り出しを避けて少し右沖に入れる
と、今度は右にゆっくり引かれてスーッと入っていくではありませんか。グイッと合わせるとずんっ!とのりました。「こい
つは良型!」とやり取り開始したのですが、それと同時にぷるん!とはずれてしまいました。バラシか?と思ったらなんと針
はずれです。残念!なんとしたことでしょう。何度か以前の釣り座で飲み込まれたので、チモトから切って針を結んでま
したが、そのときにウキの灯りで結んでいるので、しっかり結べてなかったのでしょう。ざんねーん。
 バラシがたたったのかそれ以後粘っては見たもののあたりはなく、うっすらと明るくなってきたので、夜釣りも終了で
す。
 朝は8時には迎えが来るということなので、とりあえず夜釣りの道具を片付けて身の回りの整理です。ここでしっかり
やっておかないと船が来てバタバタして忘れ物をしたり、磯を汚したままになったりしますからね〜。とりあえず早めの
朝食をとって道具を片付け、クーラーの中を整理して入れ、ゴミをひとまとめにしておきます。後はフカセの仕掛けとバ
ッカンを片付けるだけ。これだけやっておけば30分前までのんびり朝まづめを楽しめます。撒き餌には夜に使ったボイ
ルの水をさっと切ってパン粉を1kg追加して混ぜ、少し遠投ができるようにしておきます。撒き餌がバラバラとなると、夜
釣りと違って餌取りで何もできなくなりますからね〜。でも、堅めにするとパン粉が水を吸ってボイルが浮いてしまうので
注意が必要!といいつつ結構アバウトです。仕掛けはGTRからDEAR-G0シブにチェンジして、ハリスをアグレ3号に、
はりを鬼掛けの瞬速グレ7号にチェンジします。足下にたっぷりと撒き餌を入れ、沖には1杯だけ入れて流していくと1
投目にDEAR-Gがじわじわ〜としもっていき,穂先にコツリときて35cmほどの地グロがあたってきました。ロッドは2号
のままなのでこのサイズは一気に勝負がついてしまうのですが、サイズは別にして、これは良いスタートです。夜のうち
の撒き餌が効いているのでしょうか。さらに同じような感じで流していくと同じ所でしもっていきます。でにもこれはこれは
あたりではありませんでした。その後5投目ぐらいにしっかりウキの走りを見てあわせるとグイッとのってきました。これ
はさっきよりは良型のようです。数度のツッコミの後にタモに収まったのは45cm程の地グロでした。これは朝まづめも
爆釣のようなので、ワクワクドキドキ。しかし、やっぱり時合いは短いのか右のハナレとの水道が勢いを増し,あたりが
遠のきました。潮が複雑なのか暫く潮の中を流してみたのですがあたりが続きません。もっと撒き餌を効かせていけば
喰うかもしれませんが、それ程時間もありません。ならばっと周りを見ると、船付けの横のハナレが潮が引いてつながっ
ていることに気づきました。まだ7時前なので、あと少しそこでやってみようかと移動することに。パラリと足下に撒き餌
を入れて様子を見ますが暫く餌取りも出てきません。それならえさ取りのいないうちっと竿1本先の薄いサラシの先へそ
っと投入。仕掛けが馴染むと、入り込む潮に吸い込まれるようにしもって行きます。暫く目で追っていると加速していっ
たのでロッドを立てるとバッチリ針掛かりしたようで、ロッドが気持ちよく曲がり込みます。左の沈みに回り込まれるとや
っかいなのですが、糸を出さずにロッドパワーに任せるとさすがに2号竿、走りをがっちり受け止めます。するとあいて
は観念して右側へ。更に2度3度と突っ込みを見せますがロッドの曲がりを楽しみます。さすがに観念して浮き上がって
きたのは先ほどのクロより良型で、メジャーをあてると48cmもありました。朝まづめとはいえこれだけのサイズが簡単
に釣れるとはさすが好調の黒母瀬。まだ時間はあったので、もう一匹と思ったら遠くに船の影が見えました。今回の釣
りはこんなんばっかりですね―。でも迎えの船だと困るので、さっさと仕掛けをしまいます。やはり迎えの船でした。夜半
よりスマホの電源が切れ、充電器を持ってきていたのですが、調子が悪くて再充電ができ無かったのが悪かったので
す。しかし片付けはバッチリだったので、無事に迎えの船を待たすことなく乗船できました。野崎に渡った原さんの方は
というと良型の尾長ばかりでクーラー満タン。本島の方々は裏のポイントまでの道のりががやや遠かったらしく、表のポ
イントで強風に絶えて釣られていたらしく、クロは思ったよりあたらなかったそうです。それでも足下でイサキは大量だっ
たそうです。今回、過去例を見ない程数型共に大満足の釣果を得ることができ、呼んでくれた原さんに、運んでくれた船
長に大感謝です。西浜まで片道4時間近い道は結構ハードなのですが、この夏の間にもう一度、今度は尾長の爆釣を
味わいに行きたいと次の約束を取り付け片道4時間,睡魔との戦いの帰路につきました。
渡船及び釣況0957−27−1032     アクラライナー

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