9月28日土曜日 伊王島のチヌ
 暑すぎた夏が終わったかと思えば、台風やら竜巻やら大雨での川の大氾濫などNHKのあまちゃんじゃないけど「じぇじぇじぇ」なこと続き。被害に遭われた方々の日常が早く戻るといいですね。私の住む長崎は幸い難を逃れたのだけど、なんでか週末に限ってうねりや強風が私の釣行を阻んで、まさに「じぇじぇ」なんである。幸い縦に長い野母半島や橋で繋がった伊王島など、素敵な地形の長崎南部。車で走ってみれば何とか竿を出せるところがあるのだ。ただ風裏でも竿が出せれば釣果に結びつくかっていうとそうでもなく、貧果に涙する日々。しかし月末にのウイークエンドは何とか天気が落ち着きそう。ならばちょいと気が早いけど、久ぶりに蚊焼の沖磯のグレちゃんに会いに行こうと思い、頑張って早起きをする。海斗丸の基地港へ早めに着いたのだけど、船長はもう来られていた。予約の電話を入れていない私は、他のお客さんも3名ほど待っておられたのでさっさと準備をすまます。実は私を待っていたわけではなく、他のお客さんのお友達1人を待っていたらしく、程なく揃って早速出発となった。4人の先客が降りてからどこかに渡してもらおうと思ったら、船長が「じゃー裏にのってみる?」って珍しく一番に声をかけてきた。沈みか裏にのれたらいいなぁと思っていただけに、これはなんか良いことあるかも。大爆釣の予感。
 …と期待を膨らませながら準備をして釣り開始。しかも海の中の活性も非常に高く、撒き餌が効き出すと蚊焼特有の餌とりもなかなか沖まででず、狙いのクロが1投1発でロッドを曲げてくる。といってもサイズが手の平から足の裏なんである。時折「どん!」っと軟竿を重量感いっぱいに絞り込み一瞬「良型!」と思っても、やっぱり足下に来るとガッツガッツとロッドをたたき30〜35cm程のバリちゃん。下げ潮から期待の上げ潮が緩やかに動き出したものの状況が変わらない。そこへ釣友の門口・柴原(本誌執筆者)君から電話があり「伊王島でバラしたですバイ。餌とりもあんまり気にならんやったですよ。」ということで、このさいずの入れ食い状況は変わらないと判断。船長に昼前に回収をしてと頼むとすぐ迎えにきてくれるとのこと。沖磯はおくんち過ぎてからのリベンジす。その後、エサが半分残ったので柴原君ご推薦の伊王島の波止へ移動。残念ながら45cmサイズのチヌが1枚ロッドを曲げてくれたが、柴原君の仕掛けをぶっちぎっていったやつは残念ながら当たってきませんでした。 
 29日日曜日
 昨日、家に帰ると次男のバスケの試合が入ったということで、久ぶりの三ツ瀬釣行を諦めました。しかし試合は昼前で終わり、強風ではあったが雨もあまり気にならないようなのでやっぱり海へ出勤することにしました。ogawa釣り具でオキアミ1角とダンゴを1袋購入して風裏を探したら、高い防波堤を背中に背負うので殆ど影響を受けない伊王島の波止が一番良い条件のようです。夏前に一度竿を出したのですが、そのときは50cm程の真鯛が当たってきた。変わった形のテトラですが、比較的足場のとれる向きに置かれています。以前地元の人と話した時に、ここを造った人が釣り好きで、釣り易いように置いたとか置かないとか。さて撒き餌は生1角にチヌ用の集魚材2袋で半日分です。狙いのポイントと足下に暫く撒き餌を入れてからタックルを準備します。タックルは0号竿に道糸はキザクラの黒魂1.5号。ハリスはハリスト1.5号。ハリは鬼掛けの層探りチヌ2号オキアミカラーを結びます。ウキはキザクラの自立チヌ3Bを全層フォルダーでセット。カラーストッパーの下に20cm程離してガンテック3Bをセットします。ガンテックが出てからはガン玉を打たないためラインに傷をつけず仕掛けの交換もスムーズにできるので、重宝しています。ここは餌とりが半端無く多いので、今日は底を測ってダンゴで狙う計画です。しかし昨日も正面の波止での竿出しでしたが、ここも餌とりがなかなか沖へ出たがらないようです。とりあえず足下の餌とりにたっぷり餌付けしながら竿3本ほど沖を狙います。事前の撒き餌が利いたのか1投目から気持ちよくスパッとウキが入ります。しかしこれはフエフキもどき。しかも軍団で登場しているみたいで、嬉しくはないけれど入れ食い状態に。ところが暫くウキが入らないと思っているとスーッと入って道糸がツーッと張りました。もしかしたら?と思ってロッドを立てるとグン!とロッドの胴に乗ってきました。相手の様子を確かめると本命のようですが、それ程デカバンではないみたいです。焦って手前のテトラに潜られたら行けないので、右の少し高い足場に移動して少しずつ取り込みやすい右側に遊動します。軟竿で引きを楽しみながらタモ入れしたのは、ちょいとチヌと呼ぶには残念なサイズでした。しかし魚体はエメラルドグリーンに輝き、非常にきれいです。このサイズなら連発するかもと思ったのですが、またもやフエフキもどきの軍団に囲まれてしまいました。あまりチヌの数が居ないのでしょうか。まぁ寄ってきたらエサが残ってくるでしょう。暫く我慢の釣りをしていると潮が若干上げてきたのか、ウキがゆっくりと右に動き出し、スーッと前あたりがありm後にウキが入って途中で止まりました。「ん?」と思ってロッドで利いてみるとそのまま乗ってきました。この重量感はフエフキのものではないようなので「よしビデオ撮影じゃ〜」とデジカメを取り出しムービーを撮ること20秒ほど・・。いかーん、根に入られてしまいました。チヌは根に入らないので、もしかしたら仕掛けが根か何かを捲いたのかもしれません。貴重な本命を何とかしなくてはと、何度かラインを緩めて自由にしたり、引っ張る向きを変えたりしていると何とか出てきました。せっかく出てきたのですが、ハリスが結構擦れているはずですからロッドの弾力を活かしながら優しく右側に遊動します。しかし何とか浮かせたのは良型の白ぶちハタでがっかり。だから根に付いたのですね。ハリスはザラザラでしたが、とりあえず仕掛けも切らずゲットできたから良しとしましょう。気を取り直し、ハリスも結び治して釣行再会です。きっと潮が変わったのでデカチヌか真鯛が当たってくるはずです。と思ったのですが、そうは簡単にはいかないのが世の常で、雨はポツリポツリと降ってくるは風が東がかって舞い込んでくるはマイナスの条件が積み重なります。それでもきっとドラマが待っていると信じ仕掛けを変更したりポイントを変えたり打ち返すが状況に変化なし。それでも微妙な反応はあるものの食い込まずエサが無くなる状況が続いたので、タナを20cm程浅くしてみると今度は自立チヌのトップがスーッと入りました。ラストのドラマでしょうか。?と思いながらも、瞬間的にシャープなあわせを入れてしまいました。しかしこれが大当たり!ギュンとロッドが曲がり込みます。やっぱりラストのドラマが待っていました。なかなかのサイズのようです。今度は根に入られないようにと右へ遊動します。良型のようでなかなか寄ってきません。それでもやや右寄りにロッドを寝かせながら立てていると、じわりじわりとロッドの反発力に吸い寄せられるようにじわじわと右に寄りながら浮いてきました。何度か最後の抵抗をとファンタステックな突っ込みで楽しませてくれ、無事タモに収まりました。さすがに50とは行かなかったけど、これもまたきれいな魚体で、諦めかけた最後の最後に追加できた貴重な1枚となりました。もう少し潮が動けばチヌをはじめ真鯛混じりで釣果もましになり、エギングで狙えばミズイカもこれからサイズアップしてくるし、何より駐車場はすぐ近くに完備され半日でも気軽に来られるので、次回またリベンジにやってこようと思いながら納竿としました。

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