6月18日三ツ瀬 高の船着け〜コブ瀬
 先週中学校総合体育大会が終わり、残念ながら3回戦で息子たちのチームが惜敗したため長男の中学バスケが終わった。小学校から約七年間、ほとんど休みも取らずに練習に励んだがなかなか伸び悩み、最後の戦いも満足にプレーをさせてもらえなかった。しかし良い仲間に恵まれた日々だったようだ。これからも良き仲間と共にまっすぐ大きくなって欲しいと願っている。
 そういうことで、今まで頑張ったご褒美にと釣りに誘ったらもちろん大喜び。ちょうど前日に田中会長から電話で誘ってもらったので、事情を話し同礁させてもらうことにした。 我が家の子ども達は小さいときから私が所属する流礁会を始め、釣りの仲間には非常にかわいがってもらっているのである。
 今日は同クラブのキヨちゃんも入れて4人で高の船着けに上礁。輝の三ツ瀬デビューはあいにくの雨となったが、三ツ瀬の主の田中会長が同礁しているし、この時期の荒天の三ツ瀬にはきっとドラマが待っているはず。さらに輝は、キヨちゃんとはとても相性が良く、小学生時代には高島の風車下では自己最高となる1.2kgの口太を釣らせてもらっている。
 さて、タックルだが輝には1.5号ロッドに2.5号のキザクラのインパルスを巻いたトーナメントX2500LB。ハリスは瀬ズレと尾長の口を考慮し4号のハリスト2ヒロ。鈎は鬼掛けの沈め探りグレ9号。フロートはキザクラのENTO−4Bをカラーストッパーで止め、落とし鉛に4Bを打ったたシンプルなタックルをくんだ。私はダイコーの釣技レジェエンド1.25号にキザクラのメガフロート3号を巻いたトーナメントZ2500LBDで、フロートが同じくキザクラのENTO3B。ガンタッチの5J以下は同じものをセットした。輝は普段、自分でバッチリタックル準備ができるのだが、ハリスがいつもより太いので結べず、そこだけは手伝ってやった。
 早速実釣開始、輝は田中さんの横に入れてもらい高台でのスタート。潮はばっちりの上げ潮が流れているようで、田中さんは仕掛け作り中の私の方を向いてにんまり。あっという間、早くも1投目にして40cmクラスのイサキをゲットしてしまった。
 輝の右下に入った私にも、1投目にしてバチバチ〜ッとイサキ特有の竿引きのあたりがあって、35cmオーバーのイサキをゲット。輝のウキは?というと、十分流していけず途中で回収しているようだったので、もう少し先の潮目まで入れ込んでいくようにアドバイスをする。すると、やっぱりバチバチ〜っと竿引きのあたりが来た。念願のイサキのようで、どうやら沖の壁にイサキが群れているようだが、輝は思った以上の引きだったのかロッドが立てられずのされ気味。こいつはまずい!「竿を立てろ〜っ」と言おうと思った刹那、口切れでバラしてしまった。残念!この後田中さんと私に1つずつイサキがあたったが輝にはあたらずじまいで、下げ方向に潮が変わってしまった。こうなっては釣りづらいのだが輝は根性であたりを捉えた。良く引くイサキやなぁデカバンかな?と思ったがあがってきたのは45cm程のチヌだった。しかし、この潮ではこれが誠一パイ。船長に瀬替わりの船をたのんで、船の到着までにキヨちゃんとエギング。二人でキロオーバーのミズイカを1パイずつ上げたが、またしても輝はあたりを捉えたのにも関わらず、足だけゲットだった。
 さて、久々に瀬替わりをお願いして、あがった所は数年ぶりのコブ瀬である。そういえば私が初めてあがったのもこの瀬で、キヨちゃんに誘われて会長と初めて会ったのも、そのときだった。そのときに会長に手ほどきを受け釣らせてもらった980gの尾長が、私をここまでのめり込ませることになったのだが、それはもう20数年前のこと。
 あいにくの雨が幸いしてコブを4人で貸し切りである。ドキドキしながら準備をし、輝と共に先端に入れさせてもらう。突端はまだうねりがあがってきているので一歩引いた所から始める。足下にぱらりと撒くと、ほどよい下げ潮がいっておりタカベが撒き餌に乱舞している。この下にはきっとクロが群れているはずなのだが、結構この餌取りはやっかいだなぁ。沖目は潮が行くものの餌が残る状態で、中間点はウメイロやバリの巣のようだ。思うようにあたりを捉えられない輝だが,予報とは違った向かい風に顔をびしょ濡れにしながらも頑張っていた。しかし、さすがに飽きてカニとりで気分転換。そんな中、一番潮上から沈みとの水道をウキごと沈めてあたりを捉え、キロオーバーの口太をゲットしたのはキヨちゃんだった。なんだやっぱりいるじゃないかと輝も呼んで、「釣れた人に習えと!」と今までのタックルに5Bのガン玉を追加してウキごと沈めて狙う。ほら、やっぱりね!ってすぐにもバチバチ〜っとあたりを捉えた。しかし残念ながら輝ではなく私のタックル。一気に穂先を海中に引きずり込んだのでレバー調整とロッドワークで体制を整えて主導権を挽回する。こいつは良型だ〜と一気に勝負をかけたが、海中に浮かび上がった影は黄金色だった。な〜んだ残念。その後もバリが釣れたのでちょいと休憩していると「お父さん釣れたよ〜。」とタモの中にヒラスズキをぶら下げてやって来た。「沈めとったらバチバチ〜ッてなったばい。むっちゃジャンプしたけんねえ〜。」と会長にタモ入れしてもらったスズキをぶら下げてにんまり。「全然やりとり見られんやったけど、やっと満足する魚をゲットできて良かったなぁ。」私が釣りくたびれた後も粘って沈めて釣っていたのだが、思えば見えイカの時も私があまりにも乗ってこない見えイカ相手にもしつこく狙ってゲットしていた「粘りのぴかっち」は健在だった。 バスケの練習にもこれくらいしつこさがあればもう少し・・・いや今日はこの話題は置いておいて、私もタックルを組み直して気分一新!出直しである。
 釣り座に戻って沖を流しているとまたもやバチバチ〜ッと嘘のようなタイミングの良いあたり。イサキかもしれないと丁寧にやりとりしようとしたら結構いい引きが返ってきた。「もしかしたら尾長かもしれない。」とあわてて突端まで移動。やりとりをしようとするとさらに強烈で重々しい引きが返ってきた。実はでかマダイだったんかぁ?平瀬の方に走り出したので、こいつはバラしてはなるものかとロッドを極限まで絞り込む。しかしその引きは半端無く、閉めていたドラグがずるずるとすべり、道糸がどんどん出ていく。時折出方が止まりそうになるのだが、一息つくとまた走り出すをくり返し、ほとんどの道糸をスプールからはき出した。しかし、「もう道糸がない〜っ。」て頃に、生命反応が無くなった。もしかしたらさっき時折はねていたサメが、針にかかったイサキを食っていったの?。「イサキの頭でも付いていないかなぁ。」と思ったが見事にちもと近くでぷっつり切れていた。もう少しで走りも止まっていただろうに、残念。(ん?おかしい??)おかげで道糸が延びきって電話コード状態になったので、スプールを交換する羽目に。せっかく昨日新しいラインに変えたばっかりだったのに・・。
 しょうがなくまたまた新しい仕掛けをセットしていると、輝がまたまたロッドを曲げている。こいつも半端なサイズではなさそうで必死にロッドを絞ってこらえている。さっき弱腰になってイサキをバラしたことが生かされているようで、ウキが海面を割るまでがんがん巻けたようだ。ここまで来れば第1段階クリアーで、この後の反撃に負けないようにアドバイスをしていると、数度の反撃にもひざとロッドで溜めて、糸を出さずに何とかクリアー。後で気づいたが、レバーの使い方はあんまり知らなかったようだ。糸を出すような魚は、いままであまりかけてないもんね〜
 それにしても水面下に見えているサイズは結構でかい。最後の抵抗も程なく、軍配は輝に上がり、良型の尾長をゲットして大満足の輝だった(帰港後の検量で1.2kg42cmと尾長では自己最高)。何と初渡礁の時、私が上げた尾長よりでかい尾長をゲットしてしまった。
 「マダイを釣りたい〜。」とずっといっていたので、「良かったな〜、こイデアとマダイも釣れば写真も色気のあってよかとにね〜。」と言ったが、これは欲張りすぎか。しかしこれからまだゴールデンタイムが残っている。
 息子の連続安打で、こうしちゃいられない。おいらもクロが釣りた〜い!と輝と並んで狙うが、どうやらクロには嫌われているようで、なかなか足下を攻略できない。「それなら!」と3ヒロで沖目の尾長を狙う。
 「もうすぐ潮返しやけん、またあたってくるよ。」と輝と話していると、バチバチ〜!っと指を弾かれれびっくり。「いよっしゃ〜!デカバンの尾長のきたばい。」こいつは何としてもゲットせんと如何。体制を整えてやりとりを開始したが、かなりのサイズのようで、またもやドラグが滑っていく。しかしこいつはサメではないのは間違いないので、めいっぱいロッドを右方向へと絞り込んでレバーを握りしめ、滑るスプールの状態を見ながら、少しでも巻いて相手との距離を詰めていく。しか〜しここでトラブル発生。あまりにも左に走られてしまったので仕掛けを回収中のキヨちゃんの仕掛けが道糸に絡まってしまった。どうしようもないので、穂先に巻き込んでしまわないようにだけ注意して、とりあえず寄せてくることに専念。更に何度か道糸が出されたためそのたびにウキが道糸に絡まっていったが、無視して巻き取り、何とか足下でウキの見えるところまで寄せることに成功。しかし道糸を滑ってきた仕掛けも浮き止めで止まったようで、それ以上巻けなくなってしまった。海中にウキが見えており、ぼんやりとでかい獲物の影が見える。やはりでかマダイのようで、これ以上巻けないが、相手ももう疲れているので何とかならないか・・・と思っていると、会長がはさみをもってヘルプにやってきてくれた。そこでロッドを倒してぐるぐる絡んだ仕掛けを切り取ってもらい、何とかやりとり再開。その間マダイ?も休憩してくれていたのか無事やりと開始。ほど無く会長の差し出すタモに無事収まった。鈎は地獄にがっちり沈め探りグレ9号がかかっており呑まれたら4号では危なかっただろう。それにしても前回の自己新マダイに引き続き良型のマダイ(帰港後の検量で73cm4.5kg)をゲット。お父さんの、ちょっとかっこいい姿も息子に見せられたかなぁ。更に輝は、上げ潮になってから念願のイサキもゲットした。また、浜口船長に「ご褒美!」と、渡船台もサービスしてもらい,会長、キヨちゃんにも一日中迷惑をかけっぱなしだったものの、いろんな面でサポートしてもらい親子共々仲間(私には大先輩二人だが)の優しさに感謝しつつ、大満足の一日になった。
 
 
 
      
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