7月10日三ツ瀬石鯛
 マダイのデカバンがロングランで居着いていたがやや下火になってきた。と思ったら「三ツ瀬で石鯛の入れ食いしとるぞ〜!」と田中会長から連絡が入った。昨年ぐらいから「またやすも石鯛ばせんや〜。」と会長から誘われていたので、久々に底物仕掛けを倉庫から出して準備をしていた矢先だった。ただ、なかなか次男の遠征試合の連続で時間がとれなかった。11日にぽっかり予定が入っててこなかったので、ぜひにと同礁させてもらうことにした。
 港には日頃見かけない石鯛師の人が多く見られたがこれもまた季節限定と、三ツ瀬好調の証だろう。
今日は会長と二人ワンドに上礁する。先日、先々日と5枚以上の本石が連続してあがっているらしいので、「今日はもう休みばいね〜.」といいながら早速準備開始。私は「田中さんが5匹で私が2匹とイサキのお土産付きですね〜。」といいながらにわか石鯛師なので、朝マヅメはポツリポツリ釣れているイサキを狙う。初めに金曜日のうちに近くの港で捕ってきたガンがぜを潮が変わっている潮だまりへ入れておく。これだけは忘れては大変だ。フカセの餌はボイルオンリーでとりあえず海水につけておいて、タックの準備をする。 タックルはいつもの細仕掛けで、マダイがまだいたら(うまい!)ごめんなさいだが、先日も釣れたイサキを食べ損なったので、今日は1つでも持って帰りたいと、竿1.5本からスタート。釣り座ではゆったりと下げの潮が行っている。雰囲気は良さそうで期待できる。田中会長が「朝のうちはイサキも結構あたっとるごたるよ。」といいながらも「石鯛ばせんね〜。」と声をかけてくれるが、「それじゃ田中さんが3枚釣ってから。」といつもの返事。ところがワンド中央に入った会長の1投目、仕掛けが着底するやいなやゴツリ、ゴツリとあたっている。見ていると一気に穂先が舞い込んであわせもバッチリ決まった。「ちょっとコマかな〜。」といいつつ1投目の釣果に満足下の会長だった。
 去年も確かマンジュウ向きでイサキ狙いでひと流しして、仕掛けを回収して後ろをふり返ったら石鯛が足下ではねていたことがあった。そのときも1投目に喰ってきたのだった。私の方は餌もとられないのに〜と思いながら、タナを変え、流すコースを変えしているのにさっぱりだ。
 スカリに入れて戻ってきた会長が「もうイサキはおらんとさ、よかさ,石鯛ばせんね。」といってくれたのだが、せめてイサキ一匹と粘っていると、会長の2投目にすぐさまあたり。「まだおるごたるなぁ。こいじゃ竿ばおかれんばい。」とこっちを向いてニヤっとしている。まもなく穂先が海中に突き刺さってあわせが決まる。「こいつはさっきより、ちぃ〜とましのごたるなぁ。」と引きを楽しみながら宙を舞ったのは2.5kg程の本石だった。「何〜。」とあっけにとられてみていると、続けざまに3匹目もゲット。2匹目と同サイズを上げてしまったからびっくりあんぐり。「ほらもう三匹とったぞ〜。」まだ釣り開始から30分もたっていない。これなら俺でも1匹は釣れるかもしれない。とさっさとイサキ釣りをあきらめ、にわか石鯛師に変身する。
 ロッドはダイコーの名礁石鯛500Mで、実はこの竿を買って7年、2度ほど行って釣れず、仕舞い込んでいたので、まだ1匹もかけていないのである。だから、「道具はもっとるとやけんこんばね〜。」といわれながらも二の足を踏んでばかりいたのである。
 会長はでっかいガゼが好みだが、私はミカンぐらいの大きさが好きなのでそのサイズを選って使う。私が狙ったのは13mのラインでちょうどマダイのデカバンがあたってくるあたりだ。久々の両軸リールで上手くバッククラッシュもクリアーし投入成功。馴染むと早速ゴツゴツといったあたりが出た。以前は海底を仕掛けがころころと転がっているのをあたりと勘違いしていたがこいつは本物のようだ。「いよっしゃ〜早速一匹ゲットか〜。」と思ったが、やっぱりそうは簡単にはいかず。穂先をゴツゴツ叩くだけで会長の時みたいに入っていかない。しばらく我慢してあげてみると、芯だけにされていた。餌を付け替え2投、3投とするがゴツゴツと穂先を叩くあたりはあるものの食い込んでくれず。もしかして餌取りのあたりかも。会長にもあたりはあるもののさっきみたいに食い込まないから「3匹しかおらんかったばいね〜。」だって「やっぱりね〜。」そのうちあたりが遠のいたから、「やっぱり私がしかけば入れたけん、あたりの遠のいたんでしょうね〜。」
 まぁ潮が微妙に変わったんでしょう。とりあえず潮待ちで、仕掛けを変えたり竿かけにセットしてパン取りに行ってると「やす〜やす〜。」と呼ぶこえ。「やす〜あたりよる〜!」と会長が呼ぶので急いでいったけど後の祭り。何事もなかったようにロッドが静止している。「いや〜一気にいったとになぁ〜。ちゃんと集中してここにおっとかんばね〜。」
 上げてみるとしっかりガゼはとられていた。よしこれからだ(もう終わったかも)。
 仕掛けを同じ13mのところにセットして待っていると、程なくしてゴツゴツっと来てゴン!ゴン!と来てグイ〜っと来た。ところが瞬間にあわせてしまい何と空振り。ちょいと早まった。「もうちょっと早かったな〜もうちょっと我慢せんば!」と会長が残念がっている。確かにあと少し我慢ができなかったのね〜。仕方がないので同じタナで打ち替えす。しかしあわせているので、もうダメなのかしばらくあたりがない。とりあえず置き竿にしてジュースを持ってきてパラソルの下で一息入れていると、ゴン、ゴンと来て一気に穂先が舞い込んだ。慌ててロッドに飛びついてあわせを入れると、久々の剛引きが返ってきた。慌てたおかげで尻手ロープはリールに絡まるわ、石突きが下腹部にめり込むやら両軸リールがぎくしゃくするなど大慌て。それでも何とか8年ぶりに本石をゲットすることができた。といっても型は1.5kg程だったが、それ以上に久々の石鯛に大感激。潮がよくなったのか続いてた田中さんにもあたり。こちらも一気に食い込んで見事に50cm越えをゲット。こんなに釣れたら幻の魚ては言わんですね〜。
 私的には1匹で満足なのだけどそれでももう1匹、もう少し大きいのが欲しくなるものでしっかり同じタナで狙っちゃいます。今度はがっちりと手持ちであわせたいものです。 ところがやっぱりそう簡単にはいかないもので、流れが少しずつ速くなった。道糸がふくらみすぎるのだ。仕掛けが落ち着かなくなってきた。そこで20号から30号へなまりチェンジ。まぁ石鯛釣りはほとんど素人だからできることって限られてますからね〜。ところがこのセレクトがあたってたのか仕掛けが落ち着いたようで当たりも出るようになってきた。持ち竿で我慢していると,ゴンゴンと来て一気にギュ〜ンと穂先が舞い込んだ。慌てず一呼吸置く感じであわせを入れると何とかがっちりかかった。今度は気分的に準備してあわせたので少し余裕ができた。魚はさっきより大きそうで重々しい引きが返ってくる。フカセ釣りと違って、石鯛仕掛けは頑丈一点張りというイメージがあるので、がむしゃらに巻くだけだ。程なくして宙を舞ったのは2.5kgほどの本石でこれでもう大満足である。
 この後石鯛のあたりが途切れてきた。しかもぱらりぱらりと巻いていたボイルに、尾長の影が反転しているのが目視できるようになってきた。だんだんそちらが今度は気になり出した。もう今日の予定の石鯛2枚は釣ったので、クロ釣りにバトンタッチです。
 ところがこれが大間違いで、クロが気になったり石鯛に気になったりと浮気心満載となってしまったものだからどちらもとれず終い。モチベーションが無くなってしまった。もう12時を回ったのでもうそろそろ帰り支度かなぁ〜と終わりかけているところでさすが会長やってくれました。真っ昼間の1発。「こいつは先週釣ったやつよりでかかもしれん。」といいつつゲットしたのは3.7kgもあった。さっきの石鯛も太かったがこいつはやはり一回りでかい。これで石鯛は予定の数釣ってしまったことになる。田中さんも大満足。 1時には回収の予定だったがキリ瀬のお客さんが3時回収に変更したらしいので、それにあわせることにして続けたが、さすがにパラソルの下でも吸う息がサウナのようだ(後で聞いたら今日は33℃あったそうだ。パラソルから出たら焦げてしまいそうなので、やはりこれにて納竿として帰りの船を待った。まだまだ三ツ瀬の石鯛フィーバーは続きそうでその後もクラブのメンバーが釣行に出かけ一人で9匹、10匹と釣り上げた。じかたでは5.9kgの石鯛もゲットされており、デカマダイから石鯛へと過去20年をふり返ってもなかったような大フィーバーの今シーズン、この文が掲載されるころには更にデカバンの第2陣がやってきているか,今度はデカバンの秋尾長がわき上がっているか青物天国になっているかもしれないので今シーズンはいつも以上に三ツ瀬の釣況から目が離せない。
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